はじめに
「自社に合うECサイトをどう選べばよいかわからない」
「ASP・SaaS、オープンソース、パッケージなど構築タイプが多すぎて比較軸を決められない」
「数年後にリプレイスを強いられる選定だけは避けたい」
これらはECの選定担当者からよく聞く悩みです。
プラットフォームの選択は、初期費用だけの話ではありません。
運用負荷、拡張性、リプレイス時の追加投資にまで波及する意思決定です。
事業規模が大きくなるほど、選定ミスは機会損失や数千万円規模の追加投資に直結します。
本記事では、選定で押さえるべき5つの判断軸、構築タイプ別の特徴、月商規模別の選定基準、選び方のフローチャート、主要プラットフォームの並列比較、陥りがちな失敗パターン、選定の実践5ステップにいて解説していきます。
比較検討フェーズで、社内合意形成や稟議のための判断材料を集めている実務担当者向けとなっています。
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ECサイトにはさまざまな種類があります。まずは「ECプラットフォームガイド」で、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
ECプラットフォームとは|種類・選び方・主要サービスを徹底解説
ECサイトの選び方が重要な3つの理由
ECサイトの選び方は、単純に操作しやすいサービスを探す作業ではありません。
ECサイト構築では、プラットフォームの選択によって、初期費用だけでなく、毎月の運用コスト、業務効率、マーケティング施策の自由度、外部システムとの連携、将来的な拡張性まで大きく変わります。
特にEC事業では、売上が増えるにつれて商品数や注文数、顧客数、販売チャネルが増加します。最初は問題なく運用できていたシステムでも、事業規模が大きくなると処理すべき業務や必要な機能が変わるためです。
ここでは、ECサイトの選び方を慎重に検討すべき理由を3つに分けて解説します。
理由1:リプレイスコストが大きい
ECサイトのリプレイス、つまりプラットフォーム移行には、まとまった費用と期間が必要です。
中規模のリプレイスでは100〜300万円程度、システム刷新を伴う大規模な移行では300〜1,000万円程度、フルスクラッチ型などの大規模ECでは1,000万円を超えるケースもあります。
さらに、移行時には単純に商品データを移すだけでは済みません。
商品情報、顧客情報、注文情報、会員情報などのデータ移行に加え、デザインの再構築、決済設定、配送設定、外部システムとの連携、URL変更への対応、SEO評価の引き継ぎなどが発生します。
移行期間中は通常業務と並行してプロジェクトを進める必要があるため、社内担当者の負担も増加します。
そのため、ECサイト構築時には現在の事業規模だけでなく、3〜5年後に必要になる機能まで考慮して選ぶことが重要です。
安価に始められることはメリットですが、短期間で機能不足になれば、結果的に構築費用や移行費用が二重に発生する可能性があります。
理由2:機能不足・カスタマイズ制約が事業成長のボトルネックになる
EC事業の立ち上げ時には必要なかった機能が、売上拡大とともに必要になることがあります。
たとえば、販売規模が大きくなると、次のような機能が求められるケースがあります。
-
定期購入やサブスクリプション販売
-
法人向けのB2B販売
-
多言語・多通貨対応
-
複数ブランドの一元管理
-
実店舗とECの在庫連携
-
POSとの連携
-
ERP・WMSなど基幹システムとの連携
-
高度な顧客セグメント管理
-
複雑な割引・キャンペーン設定
-
外部マーケティングツールとの連携
ECサイト構築時にこうした将来要件を確認せず、現在必要な機能だけで選ぶと、事業成長後に追加開発が必要になる可能性があります。
一方で、最初から過剰な機能を持つ高額なプラットフォームを導入すればよいわけでもありません。
重要なのは、自社の事業計画に照らして、今必要な機能と将来必要になる可能性が高い機能を分けて考えることです。
たとえばShopifyのように、基本機能を利用しながらアプリやAPIを活用して機能を拡張できるプラットフォームであれば、事業の成長に応じて構成を変えていくという考え方もできます。
理由3:運用体制とプラットフォームの相性が日々の生産性を左右する
ECサイトは構築して終わりではありません。
商品登録、在庫管理、受注処理、問い合わせ対応、キャンペーン設定、コンテンツ更新、アクセス解析、広告運用など、多くの業務を継続的に行う必要があります。
そのため、ECサイトの選び方では、管理画面の使いやすさや運用担当者の負担も重要な判断材料になります。
たとえば、社内にエンジニアがいない企業が高度なカスタマイズを前提としたECサイトを導入すると、日常的な改修まで外部会社へ依頼することになり、運用コストが増える可能性があります。
逆に、開発体制が整っている企業であれば、APIやソースコードを活用できるプラットフォームの自由度がメリットになる場合があります。
また、マーケティング担当者が頻繁に商品ページやキャンペーンを更新する企業では、更新作業のしやすさが業務効率に直結します。
経済産業省の調査では、日本のBtoC-EC市場における物販系分野は2023年時点で15.55兆円、EC化率は9.78%となっています。EC市場の拡大に伴い、ECサイトは単なる販売ページではなく、集客・販売・顧客管理を支える重要な事業基盤になっています。
そのため、ECサイト構築では、システムそのものだけでなく、実際に誰がどのように運用するのかまで含めて選定することが重要です。
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自社に適したEC基盤を選ぶ具体的なポイントについては、「ECプラットフォーム選定ガイド」で詳しく解説しています。
ECプラットフォーム選定の完全ガイド|要件定義から評価まで4ステップで解説
ECサイトを選ぶときの5つの判断軸
ECサイトを選定するときは、複数のサービスをいきなり比較するのではなく、先に自社側の条件を整理しておくと判断しやすくなります。
特に重要なのが、事業規模・予算・必要機能・運用体制・将来性の5つです。
この5軸を整理すると、ECサイト構築の候補を絞り込みやすくなり、ベンダーから提案を受ける際にも要件を伝えやすくなります。
軸1:事業規模・売上目標
最初に確認したいのが、現在の売上規模と今後の売上目標です。
ECサイトの選び方では、現在の月商だけでなく、3〜5年後にどこまで事業を拡大したいのかを考えておくことが重要です。
目安として、次のように考えられます。
-
月商100万円未満:個人事業主・スタートアップ向け。初期費用を抑え、短期間で販売を開始できることを重視
-
月商100〜1,000万円:成長フェーズ。費用と機能、拡張性のバランスが重要
-
月商1,000万〜1億円:中規模フェーズ。在庫・顧客・マーケティング・複数チャネルへの対応が重要
-
月商1億円以上:エンタープライズフェーズ。B2B、基幹連携、マルチストア、グローバル対応など高度な要件を検討
たとえば現在の月商が300万円でも、3年後に月商3,000万円を目標としているなら、現在の規模だけを基準に選定するのは適切とは限りません。
将来的に必要となる機能を洗い出し、その機能を無理なく追加できるかを確認しておきましょう。
軸2:予算(初期費用・月額費用・カスタマイズ費用・運用保守費用)
ECサイト構築の費用は、初期構築費だけを見て判断すると実態を把握できません。
少なくとも以下の4つに分けて考える必要があります。
-
初期費用:プラットフォーム導入費、ECサイト構築費、デザイン費など
-
月額費用:プラットフォーム利用料、サーバー費用など
-
カスタマイズ費用:独自機能開発、アプリ導入、外部連携など
-
運用保守費用:保守契約、アップデート、改修、障害対応など
さらに、ECサイトを運用する人件費も忘れてはいけません。
管理画面の操作に時間がかかれば、その分だけ社内工数が増えます。外部会社への依頼が多くなれば、外注費も増加します。
そのため、プラットフォームを比較するときは、初期費用だけでなく3〜5年間のTCO、つまり総保有コストで考えることが重要です。
特にパッケージ型やフルスクラッチ型では、構築費用だけでなく保守・改修費用まで含めて予算を組む必要があります。
軸3:必要機能(マルチストア・B2B・サブスクリプション・多言語多通貨・基幹システム連携)
必要な機能は、プラットフォームを比較する前に整理しておきましょう。
ここで重要なのは、機能の数を競うのではなく、自社の業務に必要かどうかを判断することです。
代表的な要件には以下があります。
-
マルチストア管理
-
B2B・法人販売
-
サブスクリプション販売
-
多言語・多通貨対応
-
ERP・WMS・POSとの連携
-
基幹システムとのデータ連携
-
ヘッドレスコマース
-
高度なクーポン・ディスカウント管理
-
顧客ランク・セグメント管理
-
外部マーケティングツールとの連携
-
APIによる独自システム連携
さらに、集客施策との相性も確認しましょう。
ECサイトは、検索エンジンからの自然流入、SNS、広告、メールマガジン、LINEなど複数のチャネルから顧客を獲得します。
そのため、SEO施策を行いやすいか、コンテンツを更新しやすいか、広告やSNSとの連携がしやすいか、顧客データを分析できるかといったマーケティング面もECサイト構築では重要です。
軸4:運用体制・開発リソース
どれほど高機能なECプラットフォームでも、自社で運用できなければ期待した効果を得られません。
社内のITリソースや担当者数を踏まえて選定しましょう。
-
社内に開発エンジニアがいない・少ない場合:ノーコード・ローコードで運用しやすいASP・SaaS型を中心に検討
-
社内に開発リソースがある場合:オープンソースやパッケージ型のカスタマイズ性を活用
-
運用担当が1〜2名の場合:商品登録や受注管理など日常業務の操作性を重視
-
複数部門で運用する場合:スタッフ権限やワークフロー、管理機能を確認
カスタマイズ性が高いことはメリットですが、その分だけ開発・テスト・保守に必要な知識も増えます。
ECサイト構築の段階で、誰が商品を登録するのか、誰がキャンペーンを設定するのか、誰がシステム改修を担当するのかまで整理しておくと、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
軸5:将来性・拡張性
ECサイトは数年単位で利用するケースが多いため、将来の事業展開も選定基準に含めましょう。
具体的には以下のような計画です。
-
売上拡大によるアクセス増加
-
商品数・注文数の増加
-
海外展開・越境EC
-
実店舗との連携
-
POS・在庫システムとの統合
-
新ブランド・サブブランドの追加
-
B2B事業への展開
-
AI・パーソナライゼーションの導入
-
新しい販売チャネルへの対応
また、APIの充実度やアプリ・パートナーのエコシステムも重要です。
たとえばShopifyでは、標準機能だけですべてを完結させるのではなく、アプリやAPI、外部サービスを組み合わせて必要な機能を追加できます。
ECサイト構築では、最初からすべてを作り込むのではなく、事業の成長に合わせて必要な機能を追加できるかという視点も持っておきましょう。
「比較項目が多く、何を重視すればいいのか分からない」という方も、自社の事業目的や社内体制を整理すると、必要な条件を明確にできます。
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複数のECサービスを機能や費用などから比較したい方は、「ECサイト比較ガイド」も参考にしてください。
ECサイト比較の完全ガイド|構築方法・主要プラットフォーム・選び方を徹底解説
ECサイト構築の4つのタイプと選択肢
ECサイト構築の方法は、大きくASP・SaaS型、オープンソース型、パッケージ型、フルスクラッチ型の4タイプに分類できます。
それぞれ費用、構築期間、自由度、運用負荷が異なるため、自社の事業規模や社内体制に合ったタイプを選ぶことが重要です。
ASP・SaaS型
ASP・SaaS型は、クラウド上で提供されているECプラットフォームを利用してECサイトを構築する方法です。
サーバーの構築やシステムの基盤部分を自社で用意する必要がないため、比較的短期間でECサイトを立ち上げられます。
代表的なサービス例:BASE、STORES、カラーミーショップ、MakeShop、Shopify、futureshop
向いている企業:
-
初期費用を抑えてEC事業を始めたい企業
-
短期間で販売開始したい企業
-
社内にエンジニアが少ない企業
-
EC担当者が少人数の企業
-
将来的にアプリや外部サービスで機能を拡張したい企業
特徴:
-
初期費用は0〜数十万円程度
-
月額費用は0円〜数万円程度
-
即日〜数ヶ月程度で構築可能
-
セキュリティやシステムアップデートをサービス提供側が対応
-
アプリや外部サービスによって機能を拡張できる場合がある
メリットは、ECサイト構築のハードルが低く、システム管理の負担を抑えられることです。
一方、サービスによっては独自仕様への対応に制約があり、特殊な業務フローをそのまま再現できない場合があります。
Shopifyは小規模事業者から大規模事業者まで利用でき、アプリやAPIを利用した拡張にも対応しているため、初期構築だけでなく将来の成長まで考えたECサイト構築の選択肢になります。
オープンソース型
オープンソース型は、ソースコードが公開されているECプラットフォームを利用し、自社または外部会社でサーバーやシステムを管理しながら構築する方法です。
代表的なサービス例:EC-CUBE、WooCommerce、Magento(Adobe Commerce)
向いている企業:
-
社内に開発エンジニアがいる企業
-
独自機能を多数追加したい企業
-
システムを細かくカスタマイズしたい企業
-
自社でサーバーやセキュリティを管理できる企業
特徴:
-
ライセンス費用が無料の場合がある
-
外注構築では数十万〜数百万円程度の費用が発生
-
サーバー費用が別途必要
-
自由度が高い
-
保守・セキュリティ・アップデートへの対応が必要
自由度の高さは大きなメリットですが、サーバーやセキュリティを自社で管理する負担があります。
そのため、ライセンス費用が無料だからといって、必ずしもECサイト構築の総額が安くなるとは限りません。
パッケージ型
パッケージ型は、EC事業者向けに開発された商用システムを導入し、自社の業務要件に合わせてカスタマイズする方法です。
代表的なサービス例:ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Orange EC、Salesforce Commerce Cloud
向いている企業:
-
中規模〜大規模ECを運営する企業
-
複雑な業務要件がある企業
-
基幹システムとの密接な連携が必要な企業
-
独自の業務フローをECサイトに組み込みたい企業
-
ベンダーのサポートを重視する企業
特徴:
-
初期費用は300〜1,500万円程度
-
月額費用は10万円〜数十万円程度
-
構築期間は4〜8ヶ月程度
-
高度なカスタマイズに対応しやすい
-
ベンダーによる保守・運用支援を受けられる場合がある
高機能である一方、構築費用や導入期間はASP・SaaS型より大きくなります。
ECサイト構築の要件が複雑で、標準機能だけでは業務を十分にカバーできない企業に適しています。
フルスクラッチ型
フルスクラッチ型は、既存のECプラットフォームをベースにするのではなく、自社の要件に合わせてシステムをゼロから開発する方法です。
向いている企業:
-
大規模なEC事業者
-
独自性の高い業務要件がある企業
-
既存プラットフォームでは実現できない機能が必要な企業
-
専任の開発・運用チームを持つ企業
特徴:
-
初期費用は3,000万円〜数億円規模になることがある
-
構築期間は6〜18ヶ月以上になる場合がある
-
自由度は最も高い
-
システム設計から保守まで自社側の管理範囲が広い
最大のメリットは、業務に合わせてシステムを設計できることです。
一方で、開発費用だけでなく、保守・セキュリティ・アップデート・人材確保などの負担も大きくなります。
4タイプの比較表
|
項目 |
ASP・SaaS |
オープンソース |
パッケージ |
フルスクラッチ |
|---|---|---|---|---|
|
初期費用 |
0〜10万円 |
50〜200万円 |
300〜1,500万円 |
3,000万円〜 |
|
月額費用 |
0円〜数万円 |
サーバー費数千円〜 |
10万円〜 |
保守費による |
|
構築期間 |
即日〜2ヶ月 |
1〜4ヶ月 |
4〜8ヶ月 |
6〜18ヶ月以上 |
|
カスタマイズ性 |
限定的〜中程度 |
高い |
高い |
最高 |
|
運用負荷(社内) |
低い |
中〜高い |
中程度 |
高い |
|
拡張性 |
プランによる |
高い |
高い |
最高 |
※2026年5月時点の代表的な相場感です。具体的な費用は、プラットフォームや構築範囲、デザイン、連携システム、カスタマイズ内容によって変動します。
「できるだけ費用を抑えたい」「独自機能を追加したい」「将来的な事業拡大を見据えたい」など、目的によって適した選択肢は変わります。
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ECサイト構築の完全ガイド|費用相場・構築方法・成功のポイントを徹底解説
月商規模別のECサイト選定基準
ECサイトの選び方では、月商規模も重要な判断材料です。
ただし、月商だけでプラットフォームを決めるのではなく、商品点数、注文数、顧客数、販売チャネル、社内体制、将来の売上目標などを合わせて考える必要があります。
ここでは月商レンジごとの一般的な選定ポイントを整理します。
月商100万円未満:個人〜小規模スタート向け
EC事業の立ち上げ初期では、できるだけ固定費を抑えながら、早く販売を開始できることが重要です。
そのため、ノーコード・ローコードで操作できるASP・SaaS型が選択肢になります。
推奨プラットフォーム例:BASE、STORES、カラーミーショップ、Shopify(Basicプラン)
選定のポイント:
-
初期費用を抑えられるか
-
商品登録や受注管理が簡単か
-
決済手数料を含めたランニングコストは適切か
-
SEOやSNSなど集客施策を行いやすいか
-
売上拡大後に上位プランへ移行できるか
-
外部サービスとの連携が可能か
ECサイト構築の初期段階では、機能を増やしすぎるより、販売開始までのスピードと運用のしやすさを優先する考え方も有効です。
月商100〜1,000万円:成長フェーズ向け
月商100〜1,000万円程度になると、単に商品を販売できるだけではなく、売上を伸ばすためのマーケティング機能や顧客管理、在庫管理が重要になります。
推奨プラットフォーム例:カラーミーショップ、MakeShop、Shopify、Shopify Advanced、futureshop
選定のポイント:
-
アプリ・拡張機能の充実度
-
レポート・アクセス解析機能
-
顧客管理機能
-
SNSや広告など複数チャネルへの対応
-
実店舗POSとの連携
-
在庫管理のしやすさ
-
将来的な月商拡大への対応力
この段階では、ECサイト構築そのものよりも、構築後にどれだけ改善を続けられるかが重要になります。
SEOコンテンツの追加、商品ページの改善、広告施策、CRM、リピート購入施策などを継続するためにも、担当者が使いやすい管理画面を選ぶことが重要です。
月商1,000万〜1億円:中規模・拡張フェーズ向け
月商1,000万円を超えると、注文数や商品数、顧客データが増え、EC運営に関わる業務も複雑になっていきます。
複数拠点の在庫管理、複数販売チャネルへの対応、詳細な顧客分析、複雑なキャンペーンなど、より高度な要件が発生することがあります。
推奨プラットフォーム例:Shopify、Shopify Plus、futureshop、ecbeing、ebisumart、MakeShop
選定のポイント:
-
必要な機能が業務フローに適合しているか
-
APIや外部サービスとの連携が可能か
-
在庫・顧客・受注を効率的に管理できるか
-
社内運用体制に合っているか
-
ベンダーのサポート体制が十分か
-
3〜5年後も使い続けられる拡張性があるか
この規模では、単純な料金比較だけでは判断できません。
ECサイト構築にかかる初期費用だけでなく、業務効率化によって削減できる工数や、マーケティング施策を実行しやすくなるかまで含めて検討しましょう。
月商1億円以上:エンタープライズ・大規模向け
大規模ECでは、売上規模だけでなく、アクセス数、注文数、商品点数、販売チャネル、組織構成などを総合的に確認する必要があります。
推奨プラットフォーム例:Shopify Plus、ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Salesforce Commerce Cloud、Magento(Adobe Commerce)
選定のポイント:
-
大規模アクセスへの対応力
-
API・カスタマイズの自由度
-
B2B・B2Cへの対応
-
マルチストア管理
-
多言語・多通貨対応
-
ERP・WMS・POSとの連携
-
専任サポートやSLA
-
セキュリティ体制
-
海外展開への対応
-
データ移行やシステム連携の支援体制
エンタープライズ向けのECサイト構築では、プラットフォーム単体の機能だけでなく、周辺システムを含めた全体アーキテクチャを設計する必要があります。
月商別の選定マトリクス
|
月商レンジ |
推奨タイプ |
代表的なプラットフォーム例 |
|---|---|---|
|
100万円未満 |
ASP・SaaS型 |
BASE、STORES、カラーミーショップ、Shopify Basic |
|
100〜1,000万円 |
ASP・SaaS型 |
カラーミーショップ、MakeShop、Shopify、Shopify Advanced、futureshop |
|
1,000万〜1億円 |
ASP・SaaS型/パッケージ型 |
Shopify、Shopify Plus、futureshop、ecbeing、ebisumart |
|
1億円以上 |
パッケージ型/SaaS型(エンタープライズ) |
Shopify Plus、ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Salesforce Commerce Cloud、Magento |
※2026年5月時点。料金・機能・提供プランは変更される場合があるため、ECサイト構築を決定する際は各プラットフォームの公式情報をご確認ください。
「自社の売上規模に適したECサイトを知りたい」「将来的な成長を見据えて選びたい」という方は、ぜひ無料相談をご利用ください。
ShopifyやShopify Plusを含めた選択肢を整理できます。
成長を見据えたECサイト選定をご検討中の方は、ぜひお気軽にお試しください。
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ASP型とSaaS型の違いを比較したい方は、「ECサイトASPガイド」も参考になります。
ECサイトASPの完全ガイド|SaaSとの違い・料金・選び方を徹底解説
ECサイト選定フローチャート
ここまで紹介した判断軸をもとに、ECサイト構築の方向性を絞り込んでいきましょう。
最初からサービス名を比較するのではなく、開発体制、システム連携、海外展開、B2Bなど、自社の要件から候補を絞り込むと効率的です。
ステップ1:開発リソースが社内にあるか?
まず、ECサイトの開発・保守を担える人材が社内にいるか確認します。
-
YES(社内に開発エンジニアがいる) → ステップ2へ
-
NO(社内に開発リソースが限られている) → ASP・SaaS型を中心に検討
ただし、エンジニアがいない場合でも、外部パートナーを活用できるなら選択肢は広がります。
ステップ2:基幹システム・既存ERPとの密接な連携が必要か?
次に、現在利用している基幹システム、ERP、WMS、POSなどとの連携要件を確認します。
-
YES(基幹システム連携が必須) → パッケージ型/フルスクラッチ型を中心に検討
-
NO(標準的な連携で十分) → ステップ3へ
連携が必要な場合は、対応可能かどうかだけでなく、APIの仕様、連携方式、データ更新頻度、追加開発費用まで確認しましょう。
ステップ3:海外展開・多通貨対応が必須か?
将来的に海外販売を予定している場合、多言語・多通貨対応を確認します。
-
YES(グローバル展開を予定) → 多言語・多通貨対応に強いSaaS型・パッケージ型を検討
-
NO(国内事業中心) → ステップ4へ
越境ECでは、言語だけでなく、通貨、決済、税、配送、在庫、各国の商習慣なども関係します。
そのため、ECサイト構築時点で海外展開の可能性がある場合は、将来的な拡張方法まで確認しておくと安心です。
ステップ4:B2B(卸売)機能が必要か?
法人向け販売を行う場合、一般的なBtoC向けECとは異なる要件が発生します。
-
YES(卸売・法人向け販売を行う) → B2B機能を持つSaaS型(エンタープライズ)・パッケージ型を検討
-
NO(BtoC中心) → ASP・SaaS型/パッケージ型の中から月商規模に応じて選定
B2Bでは、企業別価格、掛け率、承認フロー、請求書払い、担当者アカウントなどが必要になる場合があります。
フローチャート総括表
|
条件 |
推奨タイプ |
|---|---|
|
開発リソースなし/小〜中規模 |
ASP・SaaS型 |
|
開発リソースあり/基幹連携必須/大規模 |
パッケージ型/フルスクラッチ型 |
|
開発リソースあり/グローバル展開/中〜大規模 |
SaaS型(エンタープライズ)/パッケージ型 |
|
開発リソースあり/B2B必須/中〜大規模 |
SaaS型(エンタープライズ)/パッケージ型 |
|
開発リソースあり/既存パッケージで対応不可な特殊要件 |
フルスクラッチ型 |
このフローチャートはあくまで候補を絞り込むための目安です。
実際のECサイト構築では、売上規模だけでなく、商品数、受注数、業務フロー、外部システム、社内体制、集客施策などをまとめて評価してください。
「候補が多くて決められない」「Shopifyと他のサービスで迷っている」という方は、専門家に相談しながら判断するのもおすすめです。
自社の要件に合ったECサイトを一緒に検討したい方は、無料相談をご活用ください。
選定のポイントをまとめた資料もぜひご利用ください。
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おすすめのECサービスを比較検討したい方は、「ECサイトおすすめガイド」もご覧ください。
ECサイトおすすめガイド|目的・規模別の選び方と主要プラットフォーム比較
主要ECプラットフォームの選択肢(並列紹介)
ECサイト構築で検討される主要プラットフォームを、タイプごとに整理します。
各サービスには異なる特徴があるため、料金だけでなく、対象規模、カスタマイズ性、運用負荷、拡張性などを確認しましょう。
料金や機能は変更される可能性があるため、契約前には必ず各社の公式情報をご確認ください。
ASP・SaaS型の代表例
BASEは、BASE株式会社が提供するECプラットフォームです。初期費用・月額費用を抑えてEC販売を始めたい小規模事業者などに利用されています。EC初心者でも始めやすい点が特徴です。
STORESは、ECだけでなく予約やPOSなどのサービスも展開しているプラットフォームです。オンライン販売と実店舗を組み合わせた事業を検討する場合には、店舗運営との連携も確認するとよいでしょう。
カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が提供する国内向けECプラットフォームです。長年の運営実績があり、個人事業主から中小規模事業者まで幅広く利用されています。
MakeShopは、GMOメイクショップ株式会社が提供するSaaS型ECプラットフォームです。標準機能が比較的豊富で、中小〜中規模ECを中心に検討されるサービスです。
Shopifyは、Shopify Inc.が提供するSaaS型ECプラットフォームです。小規模なECサイトから大規模事業者まで幅広く利用でき、アプリやAPIを活用した機能拡張にも対応しています。
Shopifyを使ったECサイト構築では、基本機能を活用しながら必要に応じてアプリを追加したり、外部システムと連携したりできます。商品販売だけでなく、SEO、コンテンツマーケティング、SNS、広告、CRMなどを組み合わせたEC運営を検討しやすい点も特徴です。
futureshopは、株式会社フューチャーショップが提供するSaaS型ECプラットフォームです。中規模以上のECサイトを中心に利用されており、運用支援なども含めて検討できます。
オープンソース型の代表例
EC-CUBEは、日本国内で利用されているオープンソース型のECプラットフォームです。ソースコードを利用しながら、自社要件に合わせて柔軟にカスタマイズできます。
一方で、サーバー、セキュリティ、アップデートなどを含めた管理が必要になるため、ECサイト構築後の運用体制まで考える必要があります。
WooCommerceは、WordPressで利用できるEC向けプラグインです。WordPressを活用してコンテンツとECを組み合わせたい場合などに選択肢になります。
ただし、WordPress本体やプラグイン、サーバーなどの管理が必要になるため、社内または外部の技術担当者を確保しておくことが重要です。
**Magento(Adobe Commerce)**は、海外発のECプラットフォームです。大規模なECやグローバル展開を含む複雑な要件に対応する選択肢として利用されています。
パッケージ型の代表例
ecbeingは、中規模〜大規模EC向けのパッケージ型ECプラットフォームです。企業ごとの業務要件に合わせたカスタマイズやサポートを受けながらECサイトを構築できます。
ebisumartは、クラウド型のECパッケージです。システムを長期運用する企業にとって、アップデートや運用負荷も選定時の確認ポイントになります。
SI Web Shoppingは、BtoB・BtoCの双方に対応するパッケージ型ECです。大規模ECや複雑な業務要件を持つ企業で検討されます。
Orange ECは、企業ごとの要件に合わせたカスタマイズに対応するパッケージ型ECです。中〜大規模ECでの利用を想定したサービスです。
Salesforce Commerce Cloudは、Salesforceが提供するエンタープライズ向けECプラットフォームです。グローバル展開や複雑な業務要件などを持つ企業が検討する選択肢です。
主要プラットフォームの並列比較表
|
プラットフォーム |
タイプ |
対象規模 |
初期費用 |
月額費用 |
構築期間 |
|---|---|---|---|---|---|
|
BASE |
ASP・SaaS |
個人〜小規模 |
0円 |
0円〜 |
即日〜 |
|
STORES |
ASP・SaaS |
個人〜中小 |
0円 |
0〜2,980円 |
即日〜 |
|
カラーミーショップ |
ASP・SaaS |
個人〜中小 |
0〜3,300円 |
0円〜 |
1日〜 |
|
MakeShop |
ASP・SaaS |
中小〜中規模 |
11,000円〜 |
11,000円〜 |
1〜2ヶ月 |
|
Shopify |
ASP・SaaS |
小規模〜大手 |
0円 |
$29〜(Plusは要見積もり) |
即日〜1ヶ月 |
|
futureshop |
ASP・SaaS |
中規模以上 |
22,000円 |
22,000円〜 |
1〜3ヶ月 |
|
EC-CUBE |
オープンソース |
中規模以上 |
無料(構築費別) |
サーバー費 |
1〜3ヶ月 |
|
WooCommerce |
オープンソース |
小〜中規模 |
無料(構築費別) |
サーバー費 |
1〜2ヶ月 |
|
Magento(Adobe Commerce) |
オープンソース//パッケージ |
中〜大規模 |
無料〜要見積もり |
プランによる |
3〜12ヶ月 |
|
ecbeing |
パッケージ |
中〜大規模 |
300万円〜 |
要見積もり |
4〜8ヶ月 |
|
ebisumart |
パッケージ(クラウド) |
中規模以上 |
300万円〜 |
10万円〜 |
4〜6ヶ月 |
|
SI Web Shopping |
パッケージ |
大規模・エンタープライズ |
要見積もり |
要見積もり |
6〜12ヶ月 |
|
Orange EC |
パッケージ |
中〜大規模 |
要見積もり |
要見積もり |
4〜8ヶ月 |
|
Salesforce Commerce Cloud |
エンタープライズ |
エンタープライズ |
要見積もり |
要見積もり |
6〜18ヶ月 |
※2026年5月時点の情報をもとにした比較です。実際の料金は契約プラン、取引条件、構築範囲、追加機能などによって異なります。
「サービスごとの違いが分からない」「自社に必要な機能を満たせるサービスを選びたい」という場合は、現在の課題や今後の事業計画を整理したうえで比較することが大切です。
自社に適したECプラットフォームを専門家と比較検討したい方は、無料相談をご利用ください。
Shopifyの特徴や導入メリット、構築方法については資料でも詳しくご確認いただけます。
無料で相談する資料をダウンロード
構築タイプによって異なる費用相場については、「ECサイト構築費用ガイド」で詳しく解説しています。
ECサイト構築費用の完全ガイド|方法別相場・内訳・TCOを解説
ECサイト選定で陥りがちな5つの失敗パターン
ECサイトの選び方では、サービスそのものよりも比較方法に問題があることでミスマッチが発生する場合があります。
代表的な失敗パターンをあらかじめ把握しておきましょう。
失敗1:現在の規模だけで選んでしまう
EC事業の立ち上げ時に、現在の売上だけを基準としてプラットフォームを決めるケースです。
初期段階では問題なくても、商品数や注文数が増えた段階で機能不足が判明すると、追加開発やリプレイスが必要になる可能性があります。
ECサイト構築では、現在の月商だけでなく、3年後の売上目標や販売チャネルの拡大まで想定しておきましょう。
失敗2:機能リストの「数」だけで比較してしまう
機能数が多いプラットフォームほど、自社に合っているとは限りません。
重要なのは、自社の業務フローを実現できるかどうかです。
たとえば、顧客管理機能が搭載されていても、自社が必要とする顧客ランク管理やセグメント配信まで対応できるとは限りません。
そのため、機能の有無だけでなく、標準機能で対応できるのか、アプリで対応するのか、カスタマイズが必要なのかまで確認しましょう。
失敗3:初期費用だけで判断し、運用コストを軽視
ECサイト構築では、初期費用が安いサービスだけを比較するのも危険です。
月額料金、決済手数料、アプリ費用、外注費、保守費用、サーバー費用などを合算すると、サービスによって総コストが大きく変わることがあります。
また、社内担当者が管理作業に費やす時間もコストです。
初期費用だけではなく、3〜5年のTCOで比較しましょう。
失敗4:社内の運用体制を考慮しない
カスタマイズ性の高いECサイトを導入したものの、社内に運用できる人材がおらず、ほとんどの作業を外注するケースがあります。
導入前に、商品登録、在庫管理、受注処理、ページ更新、キャンペーン設定、システム改修など、業務ごとの担当者を決めておきましょう。
特に少人数でECを運営する場合は、管理画面の操作性や日常業務の効率が重要です。
失敗5:意思決定者が現場の業務フローを把握していない
経営層や情報システム部門だけでECサイトを選定すると、実際に管理画面を使う現場担当者にとって使いづらいシステムになる場合があります。
ECサイト構築では、経営、マーケティング、EC運営、物流、カスタマーサポート、情報システムなど、関係する部署の意見を早い段階で整理しましょう。
実際の業務フローを使ったデモ確認も有効です。
ECサイト選びでは、料金の安さや知名度だけで決めてしまったり、現在の課題だけを見て将来的な拡張性を確認しなかったりすることで、後から追加開発や乗り換えが必要になるケースがあります。
こうした失敗を防ぐには、現在必要な機能と将来の事業計画を合わせて検討することが重要です。
「自社に合わないサービスを選びたくない」「選定前に専門家の意見を聞きたい」という方は、無料相談をご活用ください。
無料で相談する資料をダウンロード
ECサービスを選ぶ際は初期費用だけでなく、運用後のランニングコストも確認しましょう。
ECサイトのランニングコスト完全ガイド|内訳・相場・TCO比較を徹底解説
【実践】ECサイト選定の5ステップ
ここまで紹介した判断軸や構築タイプを踏まえて、実際にECプラットフォームを選ぶ手順を整理します。
候補サービスを先に決めるのではなく、要件定義から始めることがポイントです。
ステップ1:要件定義(期間:2〜4週間)
最初に、自社のEC事業で実現したいことを整理します。
最低限、以下の項目を洗い出しましょう。
-
事業目標:3〜5年後の月商目標、商品カテゴリ、対象市場
-
機能要件:必須機能(must)と希望機能(want)
-
予算:初期費用、月額費用、3年TCO
-
運用体制:担当人数、スキル、開発リソース
-
集客:SEO、広告、SNS、メール、CRMなど
-
将来計画:B2B、海外展開、実店舗、マルチストアなど
特にmustとwantを分けることが重要です。
すべての要望を必須条件にすると候補がなくなるため、事業を成立させるために不可欠な機能と、あれば便利な機能を分けておきます。
ステップ2:候補プラットフォームの絞り込み(期間:1〜2週間)
要件定義ができたら、候補を3〜5社程度に絞り込みます。
月商別マトリクスやフローチャートを活用し、必要な機能、予算、運用体制に合うサービスを選びます。
この段階では、公式サイトで料金や機能を確認するだけでなく、導入事例やサポート内容も確認しましょう。
ステップ3:RFP(提案依頼書)作成とベンダー打診(期間:2〜4週間)
候補となるベンダーが決まったら、RFPを作成して提案を依頼します。
RFPには以下の内容を記載します。
-
自社の事業概要
-
現在のECサイトの課題
-
ECサイト構築の目的
-
機能要件
-
非機能要件
-
外部システムとの連携要件
-
予算
-
希望スケジュール
-
評価基準
-
提案期限
RFPの内容が曖昧だと、ベンダーごとに提案範囲が異なり、単純比較が難しくなります。
比較しやすい形式で回答してもらうためにも、評価項目をあらかじめ提示しておくとよいでしょう。
ステップ4:機能・コスト・サポート体制の比較評価(期間:2〜4週間)
提案を受けたら、複数の評価軸で比較します。
-
機能適合性:必須機能を満たしているか
-
コスト:初期費用、月額、追加開発、3年TCO
-
構築体制:プロジェクト管理、移行支援、制作体制
-
サポート:問い合わせ対応、SLA、専任担当者
-
実績:同規模・同業種でのECサイト構築実績
-
拡張性:将来の機能追加や外部連携への対応
-
運用性:現場担当者が継続的に使いやすいか
可能であれば実際の管理画面を使ったデモを確認してください。
商品登録、注文確認、顧客検索、キャンペーン設定など、実際の業務を想定して操作すると、資料だけではわからない違いが見えてきます。
ステップ5:最終決裁・契約・キックオフ(期間:2〜4週間)
候補を絞り込んだら、契約条件を確認して社内決裁へ進みます。
契約時には、以下の内容を明確にしておきましょう。
-
スコープ
-
追加費用が発生する条件
-
検収条件
-
知的財産権の帰属
-
データ移行の範囲
-
運用開始後のサポート
-
解約条件
-
障害発生時の対応
-
保守・アップデートの範囲
特にECサイト構築では、当初の見積もりに含まれていない追加作業が発生することがあります。
契約前に、どこまでが基本料金に含まれているのかを確認しておくことが重要です。
選定から契約締結まで、全体で2〜3ヶ月程度を見込んでおくと、社内調整や比較検討に余裕を持たせられます。
「これからECサイトを立ち上げたい」「現在のECサイトをリプレイスしたい」という方は、ぜひ無料相談をご利用ください。
選定から構築までの進め方をまとめた資料もご用意しています。
ECサイト選定を失敗したくない方は、ぜひお試しください。
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ECサイトの購入機能を担うカートシステムの種類や選び方については、「カートシステムガイド」も参考にしてください。
カートシステムの完全ガイド|種類・料金・選び方とおすすめサービス比較
ECサイト選定で確認すべきチェックリスト
ECサイトの選び方で迷ったら、以下のチェックリストを使って候補を比較してみましょう。
要件定義
-
3〜5年後の事業目標が明確になっているか
-
現在の月商だけでなく将来の売上目標を整理しているか
-
必須機能と希望機能を分けているか
-
部門ごとの要件を整理しているか
-
ECサイト構築の目的が明確になっているか
予算
-
初期費用を把握しているか
-
月額費用を把握しているか
-
決済手数料を確認しているか
-
アプリ・追加機能の費用を確認しているか
-
カスタマイズ費用を確認しているか
-
保守・運用費用を確認しているか
-
3年TCOで比較しているか
-
データ移行やトレーニング費用を確認しているか
機能
-
マルチストアが必要か
-
B2B機能が必要か
-
サブスクリプションに対応できるか
-
多言語・多通貨に対応できるか
-
基幹システムと連携できるか
-
POS・WMS・ERPと連携できるか
-
APIを利用できるか
-
SEO施策を実施しやすいか
-
SNS・広告などの集客施策と連携できるか
-
アプリや外部サービスで拡張できるか
運用体制
-
社内のITリソースを整理しているか
-
EC担当者の人数を把握しているか
-
商品登録や受注管理を誰が担当するか決まっているか
-
システム改修を誰が担当するか決まっているか
-
教育・トレーニングの計画があるか
-
外部パートナーに依頼する範囲が明確か
将来性
-
売上拡大に対応できるか
-
商品数増加に対応できるか
-
アクセス増加に対応できるか
-
海外展開に対応できるか
-
オムニチャネル化に対応できるか
-
新ブランドを追加できるか
-
新しい販売チャネルへ展開できるか
-
継続的なアップデートが行われているか
契約・サポート
-
契約範囲が明確か
-
検収条件が明確か
-
追加費用の条件が明確か
-
解約条件を確認したか
-
データ移行のサポート範囲を確認したか
-
運用開始後の問い合わせ窓口を確認したか
-
SLAや対応時間を確認したか
このチェックリストに沿って候補を比較すれば、料金だけでは見えにくい運用面や将来性まで含めて検討できます。
「チェックすべき項目が多く、整理しきれない」「候補サービスをどう比較すればいいか分からない」という方は、専門家と一緒に要件を整理することで判断しやすくなります。
自社に必要な機能や選定条件を確認したい方は、無料相談・資料ダウンロードをご活用ください。
無料で相談する資料をダウンロード
独自の機能やデザインを実現したい場合は、「ECカスタマイズガイド」で詳しい方法を確認できます。
ECサイトのカスタマイズ完全ガイド|費用相場・独自機能・拡張性を徹底解説
まとめ
ECサイトの選び方は、単純なサービス比較ではありません。
ECサイト構築後の運用期間は長くなるため、現在の売上規模だけでなく、3〜5年後の事業目標、必要な機能、社内の運用体制、集客施策、外部システムとの連携まで含めて判断する必要があります。
ASP・SaaS、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
重要なのは、最も高機能なサービスを選ぶことではなく、自社の事業要件と運用体制に合ったECプラットフォームを選ぶことです。
ECサイト選びを成功させる5つのポイント
-
3〜5年後の事業目標を起点に選定する
現在の月商だけで判断せず、将来の売上目標、商品数、販売チャネル、海外展開などを見据えてECプラットフォームを選びます。 -
5つの判断軸(規模・予算・機能・運用体制・将来性)を体系的に整理する
感覚的な使いやすさだけでなく、具体的な評価項目を設定して候補を比較します。 -
3〜5年TCO(総保有コスト)で比較する
初期費用だけでなく、月額費用、決済手数料、アプリ、カスタマイズ、保守、運用工数などを含めて総額を確認します。 -
社内の運用体制とプラットフォームの相性を確認する
カスタマイズ性の高さはメリットである一方、開発や保守を担う体制が必要になる場合があります。実際に運用する担当者の視点も取り入れましょう。 -
要件定義→候補絞り込み→RFP→比較評価→契約の5ステップを丁寧に進める
最初に要件を明確にしておくことで、複数のプラットフォームを同じ条件で比較しやすくなります。
最初の一歩を踏み出そう
ECサイト構築で避けたいのは、初期費用や知名度だけを理由にプラットフォームを決めてしまうことです。
まずは、自社の事業目標を整理し、現在必要な機能と将来必要になる機能を分けてみましょう。
そのうえで、予算、運用体制、集客方法、外部システムとの連携、将来の事業展開を整理すれば、候補となるECプラットフォームは自然と絞り込めます。
Shopifyを含むSaaS型を選ぶ場合でも、標準機能だけで判断するのではなく、アプリやAPI、外部サービスとの連携によってどこまで事業に合わせて拡張できるかを確認することが大切です。
ECサイトの選定は、ECサイト構築の成否だけでなく、その後の運用効率やマーケティング施策、事業成長にも関係します。
本記事の5つの判断軸、比較表、フローチャート、チェックリストを活用し、自社の事業計画に合ったECサイト構築の方法を検討してください。
「どのサービスを選べばいいか決めきれない」「Shopifyが自社に合っているのか確認したい」「現在のECサイトから移行すべきか相談したい」という方は、ぜひ専門家にご相談ください。
事業規模や目的に合わせたECサイトの選定・構築について、無料相談を受け付けています。
Shopifyの特徴や導入方法を詳しく知りたい方は、資料ダウンロードもぜひご活用ください。
「どのECプラットフォームが自社に最適かわからない」「比較しても決め手が見つからない」という方は、ぜひお気軽にお試しください。
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ECサービスを選定する前に必要な機能や条件を整理するには、「ECサイト要件定義ガイド」が役立ちます。
ECサイト要件定義の進め方|RFP作成・要件定義書テンプレ・落とし穴
参考文献
-
経済産業省『令和5年度 電子商取引に関する市場調査』2024年公表(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/ie_outlook.html)
-
Baymard Institute “Cart Abandonment Rate Statistics” 2025年(https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate)
-
総務省『通信利用動向調査』(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html)
-
各ECプラットフォーム公式サイト(BASE、STORES、カラーミーショップ、MakeShop、Shopify、futureshop、EC-CUBE、WooCommerce、WooCommerce、Magento(Adobe Commerce)、ecbeing、ebisumart、SI Web Shopping、Orange EC、Salesforce Commerce Cloud)
※本記事内の数値・料金は2026年5月時点の公開情報に基づきます。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。




